文章の書き方:第32回 接続助詞の「が」に注意

文章を書く上で、「が」は曲者だといわれています。接続助詞の「が」です。

「が」より前にある句(節)が、「が」の後ろにある句(節)と相反することを示したいか、あるいは、単に前後の句(節)をつなげているだけなのかが、わかりにくい場合があるからです。次の文の「が」は、どちらでしょうか。

 

 今日は寒いが、気温は10℃だ。

 

わかりづらいですね。シチュエーションによって解釈が異なります。季節が夏なのか冬なのかいつなのか、場所はどこなのかによっても判断が変わってきます。最終的には、話者がどういう思いで述べているかは、本人にしかわかりません。

こういう複数の解釈が可能な表現は、なるべく避けましょう。あいまいさを好む日本人にとっては、この接続助詞の「が」は便利で、ついつい多用したくなってしまうのかもしれません。

わたしも「が」には気をつけています。それでも、「が」は、ローマ字入力なら、“ga”と2つのキーを叩くだけで済むので、気軽に使いたくなってしまいますね。

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